ダーリンは王子様★
「おーいー。お前もうちょい荷物持てよ。」


「やだよ。大体、今日は僕の番じゃないんだからね。買い出し手伝ってあげただけ感謝してよ。」



「感謝しろって…お前たまたまスーパーにいただけじゃん。」


「でも僕がいなかったらこの大量の荷物もおにーがひとりで持ってこなくちゃいけなかったんだよ。別にひとりで持てるって言うなら持ってきなよ、はい。」


「状況考えろっ!両手にこんだけ荷物持ってて今それ受け取れるかっっ!」


「ほらね。そうでしょ。僕がいないと大変なことになってたでしょ?感謝しなよ。」


「お前ホント恩着せがましいわ。」



「どうでもいいけど、あの人、おにーと同じ高校の人じゃないの?」


「え~?」




わたしの前に現われたのは小学生くらいの男の子とあたしと同い年くらいの男の子…



ボッサボサの髪の毛に黒ブチメガネ。ダボダボの灰色パーカーに迷彩柄のハーフパンツ。両手にはスーパーのビニール袋。



あの人に聞いてみればわかるかな?あのラフ感から言ってこの辺の人みたいだし。



「すいませーん。あの、ちょっと聞いてもいいですか?今、二階堂さんちを探してるんですけど…」


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