ダーリンは王子様★
「おにー。お客さんきたよ。同じ高校の女の子。」


「は!?うそ!」



イスから立ち上がり、近くの窓から外を確認する。


確かにいる…


あの制服はウチの高校…



てかなんで朝っぱらからいんの!?



こっち全っ然用意出来てないから!




「あの様子、告白に来たみたいだよ?」



弟の総司(小6)が冷静に分析するように言った。



「ちょ…ちょちょちょ…どうしよ…」



「おにー少しは落ち着きなよ。それでもホントに王子様なの?」



「ほっとけ!今は任務時間外なんだよ!」



ボサボサの髪の毛をかきむしる。



「なに小娘ひとりに慌ててんのよアンタ。あたしが直接言いに行ってあげようか?弟は今モサイ姿で全く出来ないピアノの練習をしてるとこだって♪」



「アホか!状況がややこしくなんだろうが!」


< 80 / 342 >

この作品をシェア

pagetop