君の声、僕の歌姫
『元々はお前1人の旅だったんだ。少しは1人で戦う事も覚えろ』


焦るラウトにフェネルは冷静に言いました。

それはそうだとラウトは思いましたが、

まさかこんな時に1人で戦うとは思ってもいませんでした。


『あの時の男共は1人で倒そうとしたのに、ゴーレム共は1人は無理だって? 我儘な奴だな』


“違う”と言いたい気分のラウトでしたが、

その言葉を発すればキルシュとハルトが不審がるので言えませんでした。

ラウトの目の前にいた4体のゴーレムの内、1体が厄介だったのです。

他のゴーレムの2倍以上の背丈の持ち主だったからです。
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