君の声、僕の歌姫
ラウトの思いは日々募っていくばかり。

今日も月の綺麗な夜に聞こえるのはスティーの歌。

眠れぬ人々を夢へと運ぶ子守唄。

ラウトもまた、スティーの歌を聞きながら眠るのでした。

明日こそはスティーに自分の気持ちを伝えよう、と。

何度目か分からない決意を胸に抱きながら。


翌朝、ラウトは息苦しさで目を覚ましました。

昨日までは全く感じなかった身体の重さ。

頭痛や吐き気に襲われるラウト。これは異常だと思いました。

動く事も出来ないラウトは助けを呼ぶ事も出来ません。
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