君の声、僕の歌姫
「もうこれでお前もお終いだな……」
「何を言っている? お前の方がお終いだろう?」
「お前、我々が何も知らないと思ったら大間違いだ。
人間の仲間を作ったと言う事は既に知っている! 仲間ならばお前同様悪魔だ。
悪魔はどうなるか……」


イフェルの目の色は怒りに燃えました。魔法の加減が調節出来ず、

目の前にいる男だけではなく村全体を燃やすような炎を爆発させました。

村全体が真っ赤に染まっているのを見向きもせずに、

イフェルは急いで城へと戻りました。城に近付くにつれて嫌な予感も増していきました。

その予感が当たらないで欲しいと心の中でずっと祈っていました。

そして、悪魔の祈りは届きませんでした。
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