君の声、僕の歌姫
そんなラウトを救ったのは彼の姉、ローゼでした。

なかなか時間になっても起きてこないラウトを心配したのでしょう。


「ラウト!? どうしたの!? しっかりして!」


弟の今までにも見たことのない姿を見たローゼは、

言葉を失いました。その後すぐに村で唯一の医者が来ました。

しかし来た医者にもどうする事も出来ませんでした。

どんな対処を施しても、ラウトの苦しみは少しも緩和されなかったのです。

だったら大きな町の医者へ……そう考えたローゼ。

そんなローゼに医者は絶望的な言葉を投げました。

“もって3日でしょう”と。
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