君の声、僕の歌姫
鍵の掛かっていないラウトの家。すぐに入る事が出来ました。

スティーの耳に入って来たのはローゼの泣き叫ぶ声。

声のする方へ行けば、泣き崩れているローゼと……


「ラウト……っ! どうしてこんな……」


ベッドの上でもがき苦しむラウト。

透き通るようなその声は悲しみに包まれていました。

普段は気さくで笑顔の絶えないローゼ。

何時も自分の傍にいてくれる優しいラウト。

それぞれの変わり果てた姿に、彼女は何も出来ませんでした。

スティーはそんな自分に怒りを持ちました。
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