りんご飴、みたいな。
――――――
「なぁ、徳永って、彼氏いんの?」
「は?何急に」
いきなり、一春に話しかけられて、正直かなりびっくりした。
あぁ、徳永っていうのはあたしの名字。
ちなみに名前は夏輝といいます。
てゆか今古典の授業中なんですけど。
古典担当剣道部顧問の紅林先生なのに、大丈夫なのかな…?
「いないけど…」
とりあえずちっちゃな声で返事。
なんでこのタイミングでそんなコト聞くのか、かなり疑問なんですけど。
「んじゃ、好きな人とかおる?」
「それも別にいないかな」
強いて言うならあなたですし。
まぁ気になる程度だから、スキとはいえないしね。
「ふぅん」
って、それだけ?
なんのための質問なのよ。
ちょっと気になったから、聞いてみる。
「なんでそんなコト聞くの?」