りんご飴、みたいな。




――――――



「なぁ、徳永って、彼氏いんの?」




「は?何急に」


いきなり、一春に話しかけられて、正直かなりびっくりした。
あぁ、徳永っていうのはあたしの名字。
ちなみに名前は夏輝といいます。


てゆか今古典の授業中なんですけど。
古典担当剣道部顧問の紅林先生なのに、大丈夫なのかな…?



「いないけど…」


とりあえずちっちゃな声で返事。
なんでこのタイミングでそんなコト聞くのか、かなり疑問なんですけど。



「んじゃ、好きな人とかおる?」



「それも別にいないかな」




強いて言うならあなたですし。
まぁ気になる程度だから、スキとはいえないしね。



「ふぅん」


って、それだけ?
なんのための質問なのよ。


ちょっと気になったから、聞いてみる。



「なんでそんなコト聞くの?」




< 3 / 42 >

この作品をシェア

pagetop