りんご飴、みたいな。

「…内緒」


そう言って、一春は、ちょっといたずらっぽく笑った。



…あ、やばい。
その笑顔反則。





ちょっときゅんてきたし。









「――じゃぁ、次の問題を…、桜谷」



このタイミングで指名かよ!!?
うわ…あたしじゃなくて良かった。
全然問題聞いてなかったし。



「はい」



がたって立ち上がる音がして、一春が返事をした。



いきなり指名されても、全然慌ててない。
すらすら答えて、よし、よくできた、とか言われてるし。
…意外に頭いいんだ。
かっこいいじゃん。







ちょっとあたし、一春のこと本気になってきたかもしれない。