空色のアリス



最初に動いたのは白兎くんだった


「…ハット先生
アリスの手を離して下さい」

そう言って、私の空いている
もぅ片方の手を握る。


「どうして君の命令を
聞かなきゃいけないんだい?
それに、僕はアリスの担任だ
教室まで案内するのは
僕の役目だろ?

君は自分の席に戻ってなよ。」



バチバチと
まるで火花が散るように
睨み合う二人。


も、もしかして
二人は仲が悪い…?


(ど、どうしよう…)
と困っていると


「先生」

「白兎くん」

「アリスが」

「困ってるよ」

「いつもの」

「喧嘩」

「してる場合じゃ」

「無いと思う」



目の前には同じ顔が二人


えぇ!双子?


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