空色のアリス
「よう、白兎♪
噂のアリスの顔を
拝みに来てやったぜ」
ピンクと紫の
ボーダー柄のシャツに
ダメージジーンズ
生々しい鎖のネックレスに
ピンク色の毛皮のファー
髪の毛は紫のアッシュ
そして、ピンク色の
猫耳としっぽ
妖艶な雰囲気を纏った彼は
この学園の生徒の一人だ。
けれど、今気にかけるのは
チャシャじゃない。
アリスだ。
「アリス?」
「どうしたの?」
この状況がよく分かっていない
ティーとカップは
おずおずとアリスに近づき
声をかける。
「……はぁ?
アリスって誰だよ?
ってか、お前らも誰?」
アリスが指を指しているのは
間違いなく僕たちだった。