空色のアリス
「ん?何か言ったか?」
「君は誰だい?名前は?」
薄い微笑を張りつけて
冷静にアリス(みたいな誰か)
に話しかける。
「あー…俺?
俺の名前は"ソラ"
それ以外は知らねぇよ」
自分の事なのに
知らねぇ、って笑えるな
と言ってまた笑い出す。
ソラ?
アリスはどこに行ったんだ?
「ソラ?」
「誰?」
「「君はアリスじゃないの?」」
ティーとカップは
まだ理解出来ないように
尋ねかける。
「アリス、アリスって
さっきから何なんだよ?
俺はソラだって言っ…ぐっ…」
ゴスッ
衝撃音がしたかと思うと
ソラと名乗るアリスの身体は
崩れ落ちた。