君にキス。






────


放課後。

俺は一人、教室にいた。


教室の後ろの掲示板に、深が言っていた自己紹介の紙。

それを見ていた。



まずは深。
それはそれは流れるような達筆、これぞ男の字! と言うのかもしれない。



そして深が笑ったという質問。


『Q、明日が地球最後の日だったら?』




深は、うまいもん食べまくる☆、と。
立派な答え。

おまけに最後に☆まで付いてる。




ふっと鼻で笑ったあと、他のクラスメートの解答欄も見ていく。



みんな様々、個性的。







とにかく、微笑ましい答えばかりで、俺は一人ため息を着いた。


その微笑ましい答えの中に、深が笑った俺の答えがあるのだから。








──…それは有り得ない、という的外れな答え。


書いた俺自身、今少しだけ顔が曇る。
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