王子様は夢の中---いいえ、違うの---
「………あき!……千晃!!」
んー。デジャヴー。
ガバッと起き上がるあたし。
そこは、
見覚えのある部屋………
ほ
ほ
保健室?!
そしてあたしは何故かベッドに寝ていた。
「なんで…?」
大河が、優しくあたしの頭を撫でる。
「もう大丈夫だ。大丈夫だから……」
なにが?って聞こうとしたけど、
あたしの口は、ふさがっていて、とても話せる状態ではなかった。