人魚姫~A Mermaid Princess of victory~
その後、打ち上げがあったけど、ほとんど憶えてない。
ただ、この2年半に悔いは無くて、達成感だけが残っている。
もう、このメンツでバカやることも無くなるのかと思うと、少し寂しいけど。
翌日からは、部活のない生活が始まる。
詩音との約束通り、いつもの海に行くと、彼女はもういた。
“直、お疲れ!”
俺を見つけて走って来る詩音の姿は可愛らしくて、思わず抱きしめた。
“キャッ!”
驚いて小さく悲鳴をあげるが、気にしない。
“詩音可愛い。今日はどうしたの?”