人魚姫~A Mermaid Princess of victory~
この時の俺は相当荒れてた。
いつかのように、海に行くと、詩音がいる。
やっぱり人魚のようにしか見えない身のこなしで海にいる。
“詩音―…”
“どうしたの?”
ぼーっとしてたらしく、顔をあげるとすぐ前に詩音がいた。
“・・・”
“大学決まらないの?”
ズバリ当てられたその答えに、ドキリとする。
“えっと・・・まぁ―”
“学科は?”
“法学科に行こうと思うんだ。詩音は?”
“ホント?なら若桜大学は?私、そこの外国語学部志望なんだ”
詩音の一言には驚いた。