現代戦国時代2
女の子はさっさと歩き始めてしまった。
 
俺がセーブしたのは修行場のすぐそば。
 
まだまだ俺も駆け出しなのに…こんなにひっぱり回されるとは。
 
「なぁ、いい加減名前くらい……」
 
「由利(ゆり)。私の名前は由利だよ。それで十分だろ?あんたは?」
 
由利は振り向きもせず、俺の名前を聞き出そうとした。
 
俺はいい加減舐められ続けられるのが嫌で、前を歩く由利の前に立った。
 
「俺の名前は猿飛佐助だ!これでも真田十勇士と同姓同名だぞ!」
 
自分ながら意味の分からない切れ方だった。
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