現代戦国時代2
「くそ……」
 
由利を奪われた。
 
謙信も慶次も力なく、その場に崩れ落ちている。
 
俺はその光景を見て、敗北感にかられた。
 
「慶次!!」
 
そこに戻ってきた望月が合流した。
 
光景を見渡して、望月も事態を察したようだ。
 
「やられちまったぜ…」
 
「そうか……」
 
二人は悔しそうに下をうつむいている。
 
「三人とも、頑張ってくれたのにすまない……こんなことになってしまうとは」 

謙信の一言に、俺はささいな期待にも答えられなかったことを恥ずかしく思うのだった。
< 279 / 451 >

この作品をシェア

pagetop