現代戦国時代2
「はあ……」
 
光秀の目は牢屋に行こうとしていた俺を引き止める色がうかがえた。
 
とにかく、俺はあまりこの場にいるべきではないようだ。
 
「じゃあ、部屋に戻ります」
 
「はい。食事も用意しておりますので」
 
光秀は丁重に礼をして、すたすたと元来たほうへと戻っていった。
 
「仕方ない。とりあえず戻っておくか」
 
俺は自分の部屋に戻り、部屋の真ん中に置かれた槍を見た。
 
紫の柄に黒に染まった刄。 

柄には丸いくぼみがあり、宝玉がはめ込めるようになっている。
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