現代戦国時代2
「どうして?」
 
「兄ちゃんにご飯持ってきたんだよ!!」
 
障子の向こう側を覗いてみると、ほかほかと湯気をあげるご飯はお盆にのっていた。
 
小太郎はこんな役目をこの城でしているようだ。
 
「一緒に食べるか?一人でメシなんて、なんか虚しくなるしな」
 
「本当に!?いいよ!兄ちゃんが最後の配膳だから」 

小太郎はパタパタとお盆を廊下に置いたまま駆けていった。
 
自分もあんな無邪気な頃があったんだろうか。
 
そんなことを思いながら、廊下のお盆を部屋の中に入れた。
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