もしも。
どんなに私に好きと言ってくれてもそれに答えるつもりはない。
どんなに私を抱いても私は貴方を愛さない。


遊びだと分かっている以上、進むことなどありえない。一夜限りの遊びがここまで進む
とは思ってもみなかったけど。


でも大丈夫。これ以上進めないから。


もしも私が貴方のように素直になれたら、言葉にして突き放すでしょう。私は弱くて卑怯な女だから…言葉にすることが出来ない。


大きくて熱い掌。
真剣な眼差し。
震える唇。


私に幸せなんて似合わない。平凡が似合うんじゃないか。
この男は幸せが似合ってる。私とは合わない。


こんな私に人を愛することが出来るはずがない。

今日も私は孤独に包まれる。






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