恋・キオクの蕾

圭side

『おい結城。早く来いよ』

俺は今、トイレにいる。

ちなみに結城待ち。

『ったく・・・お前が急かすから、出すもんも出せなかっただろーが。
 そんなに早く新しいクラスに行きたいのかぁ?』

『っ・・・別に?
 いいから早く行くぞ』

『へいへい』

“『そんなに早く新しいクラスに行きたいのかぁ?』”

何でだろ。

結城にそう言われた瞬間、

ドキッとして

焦った――――

・・・おいおい。

ヤべェんじゃねぇのか?俺。

『・・・い・・・』

やっぱ・・・病気か?

『け・・・い・・・』

頭の・・・?

『圭っっ!!!』

『おわっ!
 な・・・何だよ。ビビったぁ~』

『どうしたんだよお前。
 何か変だぞ?』

『・・・やっぱ?』

『・・・は?
 あぁ~っと、それより、後ろ』

『あ?後ろ?』

結城が指指す後ろを振り返る。

すると後ろには、知らない女が立っていた。

はぁ~・・・。
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