恋・キオクの蕾

出会い②

『C組か・・・』


クラス発表の紙を見て


ふとそう呟く。


俺の名前は榊 圭(さかきけい)。


ズラッと知らん奴らの名前が載っているクラス発表の紙から


自分の名前を探し出すのは簡単。


名前が2文字なのは


この学校で俺しかいないから。


・・・なんでだろ。


まぁ、どーでもいいけどな。


そんな俺は、自分で言うのも何だけど


モテる。


自分で言うのも何だけどな!!!?
(大切なことなので2度言いました)


門くぐってから今に至る間


計5人の知らねぇ女から告られた。


ブッチャケ


鬱陶しいにも程があるよなぁ・・・


そんなこと思っていると


『おぉ~い圭ぃ~♪』


俺の名前を呼びながら


こっちに走ってくる奴の名前は


『結城・・・』


『お前何組だった?』


『ん~?俺C組。結城は?』


『マジで!?俺E組なんですけどぉ』


『おぉ。離れたな~♪』


『・・・何か嬉しそうだな。
 お前。』


『あ。バレたか?』


『ヒドッッッ』


フルネームは東宮 結城
(とうぐうゆうき)。


俺の唯一


親友と呼べる相手。


『あぁ~。
 俺、圭と離れたくなかったぁ~』


ま、本音を言えば


俺だってそーだけど・・・。


そんな女子みたいな事


大声で言うなよなぁ・・・。


こっちまで恥ずくなる。


・・・嬉しいけど。


『あーもぅ。抱きつくな。メチャ離れてる
 って訳でもねぇんだし、遊びに来ればいいだろ?』


『もち☆そのつもり☆』


そのつもりって・・・


まぁ・・・パッと見


そんな知ってそうな奴いないし。


いっか♪































































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