隣の翼くん!
すると、先生が『全員引いたか?』と皆に確認をした。

私は、それどころじゃねぇッつ――の!

早く!

そう、心で叫んでいたとき・・・



「開いていいぞー」



と先生からOKが・・・!



もう一回、深呼吸をし、紙を開けると・・・

一番後ろの席。

もし、あの人が1番前だったら・・・


と考えるだけで不安な気持ちになってくる。


手の届かない存在。

だけど、見てるだけでいい。

話さなくてもいい。

だから・・・1㎜でも近くにいてほしい。



それが、私の願い―――。



気持ちを落ち着かせ、番号の席に移動する。


カタン、と机が移動してきた。


目をぎゅッ・・・とつぶり、横を見る・・・。




『どうか、あの人であって・・・』



隣は――――・・・・
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