Princessの掟2
優斗の方を見ると同じような疑問を思ったのか何か考え込んでいる。
「優斗、とりあえず行ってみよ?」
「そうだな。」
優斗の腕に腕を絡めて歩き出した。
私達が来たことで塞がっていた道が開く。
そうすると道の奥に一人の男の人がこっちを向いて立っていた。
あの人が編入生?
だんだんその男の人に近づいていく。そしてあと5メートルという時、その男の人が私目がけて走ってきた。
えっ?
あまりの驚きに身体が動かない。
そんな間もなく……
抱きしめられた。
「百合亜!会いたかった。」
「へっ?」
私だけでなく、優斗も、いやその場にいたみんなが何が起きたかわからず呆然と立ち尽くした。