Princessの掟2
「ごめんなさい。」
そう言うと落ちた本を取って私に手渡してきた。
「いえ、あなたも大丈夫かしら?」
「はい、大丈夫です。本、傷とか大丈夫ですか?」
ぶつかってきたその子はとてもかわいらしい人だった。
真っ黒な髪を緩く巻いていて、まっちりした瞳。
肌は白いし、小柄。
なんか天使みたい。
「気にしなくても大丈夫ですわ。」
私が笑って答えると安心したのかほっとした表情を浮かべた。
「あの…。」
「百合亜様。お待たせ致しました。」