Princessの掟2
「潤くん頭を上げなさい。」
お父様が慌てて潤くんを起こす。
でも潤くんは一向に頭を上げない。
「頂けると言うまで頭は上げません。」
そんな……。
私は父の方を見た。
父も困った表情を浮かべている。
「潤くん、それは出来ない。確かに君のような子を百合亜の婿にするのは大歓迎だ。」
「なら…」
「しかしだな、百合亜と優斗くんは愛し合っている。そんな2人を引き離すわけにはいかない。分かってくれ。」
お父様。
そんなに考えていてくれたんだ。
普段、社長とは思えないぐらいのほほんとしてるのに。なんかかっこよく見える。