Princessの掟2
でも…
そんな私の小さな希望は優斗の一言で一気に砕けた。
「ごめん、優斗。」
えっ?
「まだ治ってなかったのか?愛香。」
今のは何?
2人は知り合いだったの?
優斗とも美園愛香も私の前とじゃ態度が違う。
私、何も知らなかったんだ。
つくづく自分が馬鹿だと認識する。
何やってんのかな、まんまと2人の演技に惑わされていたんだ。
もう涙なんて出てこない。
「戻ろう。」
お化粧を直すのを止めてパーティー会場に戻った。
戻ってからも優斗は私の前に姿を現さなかった。
この時からかな?
優斗と私の歯車がずれ始めたのは。