Princessの掟2






でも… 



そんな私の小さな希望は優斗の一言で一気に砕けた。 



「ごめん、優斗。」



えっ? 



「まだ治ってなかったのか?愛香。」



今のは何? 



2人は知り合いだったの? 



優斗とも美園愛香も私の前とじゃ態度が違う。 



私、何も知らなかったんだ。 



つくづく自分が馬鹿だと認識する。 



何やってんのかな、まんまと2人の演技に惑わされていたんだ。 



もう涙なんて出てこない。 



「戻ろう。」



お化粧を直すのを止めてパーティー会場に戻った。



戻ってからも優斗は私の前に姿を現さなかった。 



この時からかな? 



優斗と私の歯車がずれ始めたのは。 






< 68 / 353 >

この作品をシェア

pagetop