駄菓子屋松金 ─マツガネ─
それにしても、とカノヤはマジマジと麗雨を見る。
「麗雨さんじゃなきゃダメだったんでしょうかね、その潜入捜査って。どちらかといえば、教育実習生を装って潜入した方が調査は捗りそうですけど」
「そりゃあ、麗雨ちゃんの制服姿見たかっただけだろ? ああ見えて奴らムッツリだぜ。きっとあのミニスカートから覗く白い生足に釘付けなんだ」
「それはアンタだろ」
流石はオヤジカウントダウンが始まっているだけ有ってか、言うことがいちいちそれっぽく、カノヤがすかさずツッコミを入れる。
麗雨は無表情のままカステラを頬張り、そんな二人を見つめている。
「潮田さんがのぉ、年頃の女は同年代の女とはしゃぐのが普通じゃと言うて、何じゃわざわざ取り寄せてくれてなぁ」
「なるほど、信用されていることを逆手n「いちいちうるせェな変態ヤローが」」
今度は口だけでなく拳も飛んだ。