【番外編】苺みるくの秘密
□食べちゃいたい
青い空と灼熱の太陽。
終業式が告白劇に変わったあの日から3日が経った。
今は夏休み。
時刻は午後4時を回った。
クーラーのきいたオレの部屋で、いやらしい声が漏れる。
「アッ! ダメぇ〜」
「もっとしてほしいんだろう?」
「わっ、私には主人が……アッ」
キッチンで絡み合う男と女。
肌と肌がぶつかり合う音がテレビから響いてくる。
ヤるのは好きだけど見るのは嫌いだったりする。
「おい! コウてめぇ! AVなら自分ん家で見ろよ!」
「だってオレん家、てかオレの部屋クーラー壊れてるんだもんっ」
コウはAVを持って昼からオレん家に来て、もう夕方だってのに未だに居座り続けてやがる。
「コウ、夏休みだってのに、んなもん見て虚しくね?」
「うるさいな。見たいんだからいいじゃんか!」
でけぇ声出すなよ。
今オレの部屋にいるのはオレとコウとそれから……。