【番外編】苺みるくの秘密


それはユリがオレを幼なじみ以上に見ていたからで、好きだと何度も伝えてきたからだ。

それから朱里はオレに毎日確認するようになった。


“ユリはただの幼なじみよね?”


毎日、縛るように、繋ぐように、自分自身に言い聞かせるように。

結果、朱里は精神的に弱って、オレは婚約すると決めた。



だけどそう決めた日からほんとにそれでいいのかって何度も何度も決意が揺らいだ。

ずっと気づかないフリをしてきたんだ。

ユリがね、オレを好きだと知りながら逃げてきたのはオレだった。



ほんとは小さい頃から君が好きだった。

ずっとずっと君が好きだった。

それなのに逃げてしまったのは、君を失うのが怖かったから。



幼なじみという言葉は一番近いようでほんとは遠い。

君に告白しようと何度も思ったけれど、告白して君との今までの関係が崩れるのが怖かったんだ。

 

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