【番外編】苺みるくの秘密
全てが終わったような気持ちだ。
全てが最低でしかなかった。
がむしゃらに車を走らせて、愛を誓うつもりだった銀のリングを、偽り続けた想いと自分自身を吐き出すように夜の海に捨てた。
君を封印するために誤魔化し続けてきた偽物の想いと彼女、そこに産まれた罪。
この結果は当然で君に振り向いてもらえるなんて到底思ってない。
それでもほんとは好きなんだ。
一番近くで君を苦しめてきたオレが、今更なにふざたことを言ってるんだって思われるだろう。
全てはオレの罪だったね。
だけどもう一度だけでいい。
何を失ってもいいから子供の頃のようにもう一度、君の隣に居させてほしいんだ。
だからね、今度は偽らずにほんとの気持ちを伝えに行く……。