【番外編】苺みるくの秘密


待って………。

声にはならなかったけれど本気で思った。



「葉月」


名前を呼びながらゆっくりとあたしを倒していく。

ちょっと待ちなさいよバカ!

あたしにだって心の準備が……。



って、次に起きることを予想しているあたしってちょっとエッチなんじゃないかしら……。



「……慎、待っ…」

「オレが待つと思う? 悪いけどそのお願いはきいてあげないよ」


吐息を吐くように笑った。

暗闇に目が慣れなくて慎の顔がどこにあるかわからない。

首筋に慎の指先が触れてゾクッとした。

石鹸の匂いなのか慎の匂いなのかわからないくらい胸が暴れだす。



「葉月、オレはね」

「慎っ……」


言いかけて首筋に舌を這わせた。

その続きは、酷く甘美なモノで。



「いつだって葉月が欲しいよ。葉月の全てをオレで溢れさせたい」


その声に慎への想いが溢れた。

 

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