【番外編】苺みるくの秘密
「……なによ?」
「いや。葉月のそういうところ、オレは嫌いじゃないなって思ってさ」
ドキッ。
好きって言われたわけじゃないのに正直に反応した心臓に驚いた。
「と、とにかく! もし明日も教えてって言われたら、自分でやれって言いなさいよね?」
なんでこんなにイライラしてキツい口調になるのよ?
慎が女子に囲まれてるのを見るとその場に飛び込んで壊してしまいたくなる……。
そうしてしまいたいと思うのも、イライラするのも、どうして?
この感情はもしかして……。
「ヤキモチ?」
「え?」
「葉月、ヤキモチ妬いてる?」
「……なに言ってるのよ!」
心臓が飛び出すかと思った。
あたしの中に渦巻く感情は紛れもなくヤキモチだから……。