【番外編】苺みるくの秘密
「……ふざけないで」
「大真面目だよ。そしたらもっと可愛い葉月を知れるだろう?」
あたしの目を真剣に見つめる慎。
「葉月の全部をオレに見せて?」
恥ずかしいような嬉しいような、だけどやっと好きの先へ進めたんだと思うと胸が熱くなった。
「嫌よ! 昨日あたしが言ったこと忘れて女子に勉強教えてたクセに」
「なんだ。やっぱりヤキモチか。確認出来てよかった」
「ま、まさか! わざと!?」
「そうわざと。葉月にヤキモチ妬かせたかったから」
「なにそれムカつく! 次のテストであたし絶対一番になるわ!」
なんて男なの!
ヤキモチ妬かせるためにわざと勉強教えてたなんて。
あたしが慎の教室へ行くのわかってて見せつけるなんて!