【番外編】苺みるくの秘密
□甘い匂いに誘われて
甘くてちょっぴり刺激的な味。
とろけるキスはあたしの思考までもを溶かしていく。
「もっと口開けろよ?」
「そんな、出来ないよ……」
もう許してほしいと願ってしまうくらいに、さっきからあたしの唇を塞いで離してくれない千秋。
それなのにあたしは求めている。
あたしの中で“もっともっと”って欲が出る。
千秋の唇がまたピタリとくっついてあたしを堪能していく……。
そしてあたしのワンピースの肩紐をスルリと滑り落として……。
――バンッ!
「椎菜! いつまで寝てんの! 早く起きなさいよ!」
「ん〜……」
まだ完全に開いていない瞼をこすって重たい身体を起こす。
あれ……?