窓の向こう〜笑顔のキミ【短編】
窓の向こう
彼女の横顔をいつも見ていた。



高2の初夏。


初めての彼女。

ねこっ毛の少し茶色い柔らかい髪。
長いまつ毛。
少し高めの身長。

機嫌がいいと、鼻歌なんか歌って。

少し勝気で、お姉さんぶって。
だけど本当は寂しがり屋。



実沙希と過ごした時間は、何もかもが新鮮だった。
心がふわふわして、まるで雲の上に乗ってるようで。



お姉さんぶって、実沙希が得意気に言ってたっけ。


“恋をしてる人は、目を見れば分かるの”



あのトキの女の子は、今どうしているのだろう。

幸せでいるのだろうか…?



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