My Prince ~運命の出逢いは、アイドルと…~
「笑佳!」
後を追ってきた美奈ちゃんが、あたしに近寄る。
「笑佳、っ……」
あたしを見て、美奈ちゃんは言いかけた言葉を飲み込んだ。
あたし………
雄哉くんと一緒にいたいとか、甘かったんだ
いつのまにか、想いが大きくなって
頭ではわかってても、
心では、彼女になりたいって考えてる自分がいて
だけど、アイドルに恋することは、
そんな簡単なものじゃなかった
あたし、雄哉くんの隣には並べないの?
頬に伝う滴は、冷たい風に当たって、そのままあたしの胸に沁みこんだ。