My Prince ~運命の出逢いは、アイドルと…~
雄哉くんは、その人からデジカメを受け取ると、中のデータを全て消去した。
「保存してるのはこれだけ?他に」
「ねーよ。もういいだろ。俺は金が欲しいだけなんだよ」
「は?」
その男は、しまったという顔をして、視線を逸らす。
「…はぁっ…雄哉くんっ…」
やっと2人のとこまで追いついて、息を切らすあたし。
「どういう意味だよ?」
「……金で頼まれたんだ。
お前らのツーショット撮って、週刊誌に提供しろって。」
え…?
「それだけじゃない。プレゼントを渡させるなとか、ケーキを食わせるなとか、意味わかんねぇことばっか言いやがって…。
お前も、相当恨まれてんな。」