My Prince ~運命の出逢いは、アイドルと…~
――「ほんとに1人でいいの?」
「うん。むこうも2人で来られたら困るじゃん?それに、ただ喋るだけだし。」
「…そっか。わかった」
「じゃあ、また明日ねー」
さっき電話で、里菜さんと放課後に会う約束をした。
また、この間のファミレスに向かう。
携帯で時刻を確認して。
…もう来てるかも…。
そう思いながら、もうすぐ着く目的地へと歩いてると、突然だれかに腕を強く引っ張られた。
「ひゃっ!」
がたいのいい知らない男の人。
「っ何ですか!?」
離そうとしても、痛いくらいに腕を掴まれ、そのまま裏通りの細い路地まで連れてこられた。
「遅かったね」
不意に女の人の声がした。
「笑佳ちゃん。」