My Prince ~運命の出逢いは、アイドルと…~

―――ピーンポーンッ



インターフォンを押して、呼吸と髪の毛を整える。



ガチャッと扉が開いた。



「雄哉くんっ。」



久しぶりに会って、声が裏返りそうになった。



いきなり来たのに、雄哉くんは一瞬だけ驚いた表情を見せて、すぐに優しく微笑んだ。



「久しぶりっ。入って?」


「うん…おじゃまします。」



家に上がって、リビングに入る。



「適当に座って。」


「うん…」



雄哉くんが、キッチンの方に歩いていく。





「メール見た?」


雄哉くんは、おもむろに冷蔵庫の中を探る。



「あ、さっき見たの。今日、携帯没収されちゃってたから…」


「まじで?」


雄哉くんが、ちょっと笑いながら言った。
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