My Prince ~運命の出逢いは、アイドルと…~

「ケーキあるから、一緒に食べよっか。」


「ほんと?じゃぁコーヒー淹れるね。それか紅茶がいい?」


「紅茶。」


「ん、了解。」



雄哉くんといれば、さっきまでの不安はどこかに消えていく。



何かの錯覚だったとさえ思えてくる。




お湯を沸かそうと、ガスコンロのスイッチに手をかけたとき。




ぎゅっと、雄哉くんに後ろから抱きしめられた。




雄哉くん…?




「最近、会えなくてごめん。」



「…大丈夫だよ。」






ほんとは、大丈夫なんかじゃないのに。




「……撮影は…もう終わったの?」



「うん。もう俺は先にクランクアップ。」
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