My Prince ~運命の出逢いは、アイドルと…~

「高瀬くんさぁ…」

「美奈ちゃん、今どき『高瀬くん』なんて呼んでる人いないよ?」


美奈ちゃんの話を遮ったのは、おなじみ絵梨だった。



「呼び方に、今どきも昔どきもないでしょ。」


すかさず、美奈ちゃん。


「あるよー。あたしの周りみんな、雄哉って呼んでるしー」



「それがどう関係あるの?」


美奈ちゃんは、呆れ顔で話す。



「それに!もう1つ、よく言われてる呼び方。」



「ん…なに?」

あたしと美奈ちゃんは2人とも、絵梨を見た。





「それはねぇ、





『王子』って。」









……………あはっ。





何度か瞬きを繰り返した。



もし、絵梨の顔のすぐ下にテロップをつけるなら、きっと『王子って』の語尾には、ハートがついてたと思う。






「まじで?」



あたしか、美奈ちゃんかがそう呟いた。





< 249 / 319 >

この作品をシェア

pagetop