My Prince ~運命の出逢いは、アイドルと…~
「…そんなこと、ないよ」
ほんとは、そんなことないわけないけど。
「なんだ。寂しがってくれないんだ?」
雄哉くんは、あたしから視線を逸らして言った。
その言葉に、その仕草に、どこか大人っぽい余裕を感じて、
雄哉くんの表情が、すごく絵になる気がした。
「え、なに?」
雄哉くんに見とれていると、雄哉くんが不思議そうに、あたしを見た。
「ううん。…なんか、雰囲気変わったなって。」
「まじで?変わった?」
びっくりしたように笑う雄哉くん。
「うん。
何ていうか、あか抜けたのかな?」
言ってから、あたしも笑った。
「変な言い方だよね」
「ちょっとね」
2人で笑い合う。
そのとき。
あたしの携帯が鳴った。