My Prince ~運命の出逢いは、アイドルと…~
雄哉くんと、はじめて出逢ったあの日。
あたしにとって、いいことばかりではなかった。
雄哉くんのおかげで、すぐに癒えたと思ってた傷は、ずっと深くて、
今になって、思い出す
あの車の中。
お腹に走った激痛。
掴まれていた腕の感覚。
半分脱がされたワイシャツと、とれたボタン。
そして、あたしの上で浮かべてたあの不敵な笑み。
考えただけで、気分が悪くなった。
「雄哉くん…あたし……」
「わかったから。無理に話さなくていいよ。」
雄哉くんがあたしの頭をポンポンって撫でた。