My Prince ~運命の出逢いは、アイドルと…~
だけど、それは
ボタンというよりは、
あったかくて
リングの形をしていた。
「開けてみ?」
雄哉くんの言葉に、あたしはおもむろに自分の手を開く。
見ると、やっぱりリングの形。
シルバーリングにダイヤモンドが輝いていて。
「えっと………何だろ…?
卒業祝い…とか?」
目の前の光景が信じられなくて。
「…どうしよっかな。」
それでも、雄哉くんは余裕の笑顔で
その指輪を、そのままあたしの薬指にそっとはめた。
「笑佳?」
「…ん…」
突然すぎて、声が出ない。
「俺ら、
結婚しよ?」