My Prince ~運命の出逢いは、アイドルと…~
「――みかー。笑佳ー?お友達来てるわよ?」
階段の下で、お母さんの声がした。
友達…?
いつのまにか眠っていたみたいで、まだ重い瞼をこする。
携帯を開くと、雄哉くんから着信1件になっていた。
やばっ!今日も雄哉くん来てくれるんだった!
あたしは、慌てて自分の部屋を出て、階段を下りていった。
「高瀬くんって子。彼氏なの?」
お母さんが、あたしに小さな声で言った。
「えっ、ちがうよ!」
「かっこいいじゃない!」
流行りの芸能人には疎いお母さんが、驚いた様子で話す。
「わかったから。ちょっとリビング行ってて?」
お母さんの背中を押してから、玄関に向かった。