My Prince ~運命の出逢いは、アイドルと…~
「これ、食べてね?ここ置いとくから。」
お母さんに渡されたセットを、ローテーブルに置いた。
「ん、ありがと。」
見ると、雄哉くんは、黒縁の眼鏡をはずしていた。
とっちゃったんだ。似合ってたのに…。
…とか思ってみて。
まぁ、部屋の中だから変装する必要もないもんね。
「制服のまま寝ちゃったの?」
雄哉くんが、あたしの格好を見て言った。
「そうなの。いろいろ考えてたら、いつの間にか…。」
「いろいろ?」
「うん。…雄哉くんのこととか。」
「え?」
あ!!しまった!
あたし、何言っちゃってんの!
「えっと、その…雄哉くんに勉強教えてもらっちゃって、悪いなぁって…。
ほら、仕事もあって大変じゃないかなとか………雄哉くん、アイドルなのに。」
って、余計なことまで言っちゃったかも…