私の秘密

朝起きるとホテルのベッドと思われる場所に私は居た。

「おはよう!朱里ちゃん!!調子はどうだい?」

奥の方から来斗さんの元気な声が聞こえた。

「あ・・。おはようございマス?・・・。」

「今、風呂から上がってきた所なんだよ。」

来斗さんがこっちにやって来た
顔初めて見るんだ・・・・。
どうしよ、とてつもなく不細工だったら・・・。

そんなことを考えてる内にドアをノックする音が聞こえた。

「朱里ちゃん、入ってもいいかい?」

「あっ、はい、どうぞ。」

ギィとドアが音を鳴らす。

「やあ、おはよう朱里ちゃん。」

「・・・・・・・・・・。」

思わず言葉を失った。

来斗さんはさっき私が思い浮かべていた顔とは真逆だった。

透通るような白い肌に薄茶色のサラサラとした髪
ミルクティーのような色の瞳。
手足も長くテレビで見る俳優さんやモデルさんも負けるくらいかっこいい。

「こんなオジサンでビックリしたでしょ?俺もう32なんだ。」

「32!?全然見えないですよ!!」

19歳と言っても通じるほどの顔立ち。けど決して童顔ではない。


「こんな俺でも一応社長なんだよ。」

しかも、社長!?こんな人がお父さん!?
なんの仕事の社長なんだろう?聞いてみるか!!

「あの、来斗さんって何のお仕事してるんですか?」

「んー、・・・・内緒。」

「えー!?教えて下さいよ。来斗さん!」

「そうだな・・・、家に着いたら分るよ。それと、俺のことはサン付けしなくていいから。俺達家族なんだし。俺も朱里って呼ぶからさ。」

「そうですか?じゃあなんて呼べばいいですか?」

「はい、敬語も禁止!!タメ口でいいから。呼び方は好きなのでいいよ。」

来斗さんを好きな呼び方で・・・・?
何かある?
来斗?いや違う。お父さん?そんな感じしないし・・・。
あっ、一つだけあった。

「じゃあ、来パパで・・・・。」

来斗さんを見るとニッコリと笑っていた

「よし!俺たちは家族だ!!俺は今日からお父さんだ!!」


お母さん、私には楽しいお父さんが出来ました。
お仕事なにやってるかわからないけど








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