キミのとなり。
「…………」


改めてそんなことを言われると、なんだかヘンに意識してしまう。


まぁ、他の人が見たら、きっとそう見えるよね。


小さなゴンドラの中、向かい合わせに座った。


今は離れている、修ちゃんの手。


ゆっくり上昇するゴンドラの中では、小さく音楽がかかっていた。


「すごーい! きれい!」


だんだん小さくなっていく人や建物。


屋外にあるアトラクションはきれいにライトアップされていた。


なんとなく無言の空間にはしたくなかった私は、無意味にはしゃいだ。


「修ちゃん見て!」


ミニカーみたいに小さくなったゴーカートを指さした。


「どれ?」


私の指の先を追いかけるために、修ちゃんがぐっと体を寄せる。



ガタン


そのために、ゴンドラが小さく揺れた。


「おっと、ごめん」

「う、ううん」


近づいた顔。


急に昨日のことを思い出した。



「千鶴はさ」

「え?」


また向かい合わせになるように座り直し、修ちゃんがふと切り出した。
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